「死ぬ」という表現を見ていこう
「死ぬ」という出来事はもちろん身近に発生はしてほしくないのですが、そうは言っても生きているものには必ず「死」は訪れます。
重要な表現なのです。 勉強と割り切って見ていくことにしましょう。
中学と高校の2段階に分けて学習していきます。
中学段階
die [動] 死ぬ ( 生 → 死への「動作」であることを意識する)
⇔ live 生きる
変化 die – died – died – dying
過去形 – 過去分詞形 は規則動詞の分類とされていますが、ing形は不規則ですので注意しましょう。
dead[形]死んだ(「死んでいる」という「状態」のことである)
death[名]死
熟語
die out 「絶滅する」
die out の例文はこちらを見てください。(◀で戻ってきてね)
die from ~ (~が間接的要因となり)死ぬ
die of ~ (病気などが直接の要因となり)死ぬ
例文
A lot of children die from its smoke.
多くの子どもたちがその煙(が要因)で亡くなります。
Her husband was dying of cancer.
彼女の夫はがんで死にかけていました。
ロイヤル英文法においては私の記述と逆の感じで書かれています。
from → 直接の原因を表す。
die from:けが、不注意、衰弱などで死ぬ
die of: 疫病、空腹、老衰などで死ぬ(ガンはof)
ですが、この使い分けは「曖昧だ」となっています。
曖昧ならば、自分の覚えやすいように覚えればよいと考えて、ここでの区別は自分の感覚で書いています。(そしたら反対になっちゃいました。)
cf. This desk is made of wood.
この机は木で出来ている
Wine is made from grapes.
ワインはブドウから作られている。
原材料の話では通例、
of → 原材料が明らかな場合
from → 原材料が形状を失っている場合
(数学の公式とは違いますので、気にしすぎないように)
高校段階
die out 絶滅する、(習慣などが)廃れる
be killed 戦争・事故などで死ぬ
[難]perish 死滅する ( 多数の人が非業の死を遂げる )
Many animal and plant species are in danger of dying out.
多くの動植物種は絶滅する危機にある。
The famous composer passed away in 1940 after a short illness.
その有名な作曲家は、少し病気をした後で1940年に亡くなりました。
More than 100 passengers were killed in the plane crash.
100人以上の乗客がその飛行機事故で死んだ。
Many people perished in the epidemic.
多くの人々がその伝染病で死亡した。
「時制」の問題をやってみよう
選択肢の①~④のうち、適切なものを選んでください。
His father ( ) these three years.
彼の父はここ3年で亡くなった。
① is dead ② died ③ has died ④ has been dead
答えは「まとめ」の最後を見てください。
まとめ
今日は「死ぬ」という表現に焦点を絞って、中学段階と高校に分けて学習してきました。
高校の完了形を問う問題では、「死ぬ」という表現について動詞と形容詞の違いをしっかり認識してなかった人は迷ってしまったと思います。
これを機会にしっかりと復習しておきましょう。
★★
「時制」問題の答え=④
解説
「these three years」=ここ3年 → 期間を表している →完了の表現が適する
しかし、表している期間が過去のことか未来のことかはわからない → 現在時制と考える (「過去」と「未来」を完了形にするには、過去・未来の「どこの時点までの話か」を確定できる(「基準」がある)必要がある。「現在時制」であればその「基準」がなくても完了形にすることは可能です。この点がポイントでした。)
①(現在形) と ②(過去形) は選択から消え、検討対象は③か④になる。
③has died のdiedは 生 → 死 の動作を3年間繰り返している、ではおかしい。
④であれば、[形]dead =「死んだ」という状態が現在まで3年間続いていることになり、意味がぴったりくる。