高校

仮定法(4) ifを使わない仮定法②

導入

 

「if」を使わない、さまざま仮定法の後半です。

<前回> 参照はこちらへどうぞ
1) wish
2) as if(though)
3) It is ☆Time
4) ;otherwise

<今回>
5) if it had not been(were not) for ,
  But for
,
  Without (⇔ with)

6) 条件込み主語
7) to不定詞 副詞用法
8) would rather ~(節:仮定法) (than・・)
こちらで扱っています

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別角度から

if 節の代用 とみてよいもの>
=「 if 」 と条件が明記されていないが、
条件の意味が含まれる使い方のあるもの

①不定詞 ⇒ 7)
②分詞構文
③副詞(句) ⇒ 4)
④主語の名詞 ⇒ 6)

if it had not been(were not) for , but for, without (⇔ with)

~がなければ

「~がなければ」 
if it had not been(were not) for 
But for  📗 群前置詞
without

(あの時)あなたのアドバイスがなかったら、私はその試験に失敗していただろうに。(仮定法過去完了)
If it had not been for your advice, I would have failed the test.
= Had it not been for ・・・ .(ifの省略 → 倒置)
= But for ・・・ .
= Without ・・・ .

空気がなければ、人は生きることができない。(仮定法過去)
If it were not for air, man could not live.
= Were it not for ・・・ .(ifの省略 → 倒置)
= But for ・・・ .
= Without ・・・ .

Ben
Ben
But for」 や 「Without」 を使うと時制を考えなくてもよいので、便利ですね。

unless と if ・・・ not

仮定法の問題文に混じって、みなさんを惑わすものに「unless:~でなければ、~でない限り」があります。

この機会にunlessの語法をしっかりと掴んでおきましょう。

❶ 仮定法のからみでは

 unless if ・・・ not と違って、事実と異なる仮定を述べるには用いません。
従って、 unless  は仮定法を伴わないのが原則です。

〔◎ If you hadn’t taken him〕to the hospital, He would have died.
Unless you had taken him〕・・・ .
もし、あなたが彼を病院に連れて行かなかったら、彼は死んでいただろう。

<横道>難
❷ 仮定法でない場合のニュアンスの違い

仮定法から離れると unless ≒ if ~not と考えてよい。

 → ニュアンスの違いが生じることがある。

I won’t go unless he goes.
彼が行かない限り私は行かない。

行く意志が乏しいことを示し、場合によっては脅迫めいた響きがある。)

I won’t go if he doesn’t.
彼が行かないのなら私も行かない。

(自分には行く意志があることを暗示している。)

with; ~があれば

With more money, we could have succeeded.
もっとお金があれば、私たちは成功していたのに。

=If we had had more money, we could have succeeded.

6) 条件込み主語;~だったら・・・だろう

主語(~だったらの条件が含まれている主語) + 仮定法

( if節を使わず、主語に条件を含ませています。if節の代用 )

A kind man would have helped her.
=If (he) were a kind man, he would ・・・ .
(彼が)親切な人だったら、彼女を助けていただろうに。

An honest man would not behave like that.
=If (you) were an honest man, you would not ・・・ .
(あなたが)正直な人だったら、そのように振舞わないでしょう。

しゅん
しゅん
先生、でもいきなりこの形が文中に登場して、仮定法だってわかるのですか?
Ben
Ben
文脈の中での判断になるけど、現在時制の文なのにそこの部分だけ唐突に過去時制になっていればこの用法だよ。
しゅん
しゅん
わかりました。せっかく覚えたのでテストに出てきてほしいな。

7) 条件・仮定を表すto不定詞の副詞用法

条件・仮定を表すto不定詞の副詞用法 + 仮定法「~すれば・・・だろう」

( if節を使わず、to不定詞で代用しています。if節の代用 )

To hear him speak English, you would take him for an American.
彼が英語を話すのを聞けば、あなたは彼をアメリカ人だと思うでしょう。

*下線部はto不定詞の副詞用法 ・・
「 to + 知覚動詞 + 人 + 原形不定詞 」の形をした副詞節となっている。
(知覚動詞の語法にも注意しましょう。)

*take A for B 「AをBだと思う」

まとめ

2回に分けて「ifを使わない仮定法」を学んできました。
ifという直接的な単語が登場しなくても、長文の中で「仮定法」を使っているのだ、とわかるように、お気に入りの例文を作って繰り返し唱え、ものにしていきましょう。

ABOUT ME
Benタロサ
サラリーマンを経て、小さな学習塾を開校。英語は日常触れる機会が少ない生徒にとっては、地道な努力が必要とされる教科だと思います。せっかく勉強してもすぐに忘れてしまうことになりかねません。少しでもお役にたてるように、わかりやすさを心掛けて記事を書いていきます。内容はアットランダムな順番になります。少しずつの積み重ねで、ゆくゆくは分厚いサイトになればと夢見ています。