不規則に変化する比較級・最上級
そして、今回は特定の形容詞や副詞について、その語特有の変化 ( 不規則に変化 ) するものを学習していきます。
表にまとめましたので、確実に覚えましょう。
例文 | 原級 | 比較級 | 最上級 |
あり |
good ( よい、上手な ) [形] | better | best |
well ( よく、上手に ) [副] | |||
(like _ ) very much(とても) | |||
未掲載 | many ( 数がたくさんの ) | more | most |
much ( 量がたくさんの ) | |||
little ( 量が少しの ) | less | least | |
bad ( 悪い ) | worse | worst |
例文
good と well の比較級、最上級
《 形容詞 good – better – the best 》
[原 級] Your watch is good.
あなたの腕時計はよい。
[比較級] Your watch is better than mine.
あなたの腕時計は私のよりよい。
[最上級] Your watch is the best of the four.
あなたの腕時計は4つの中で一番よい。
《 副詞 well – better – ( the ) best 》
[原 級] Linda dances well.
リンダは上手に踊ります。
[比較級] Linda dances better than Meg.
リンダはメグより上手に踊ります。
[最上級] Linda dances the best in our school.
リンダは私の学校で一番上手に踊ります。
like を使う比較級、最上級
ですが、例文を見る前に、何故 like の原級が「very much」となるのかをお話しようと思います。
混乱しそうな方は読み飛ばしで大丈夫です。
それは
形容詞・副詞の原級に対しては → very
very tall (とても背が高い)
very well (とても上手に)
動詞の原級に対しては → much
肯定文・否定文・疑問文それぞれveryとmuchは単独で使えるとされています。
ただそうは言うものの、肯定文-much だけは単独だと非常にかたい表現となり(ネイティブはそのように感じるようです)、その雰囲気を避けるために Tank you very much. のように 「very much」 とするのがしばしばとなります。
中学で学習する like という動詞の原級の「とても」について考えますと
とても → 好き と like という動詞を「とても」と強調しているので much の登場となるのですが、今お話しした理由から肯定文では like~ very much となり,likeを使った比較級や最上級を考える場合の原級は「very much」とするのです。
以上は【like(動詞) のときの原級が very much に帰結する】ことのお話しでした。
《 動詞 like – better – ( the ) best 》
I like basketball better than volleyball.
私はバレーボールよりもバスケットボールの方が好きです。
I like summer the best of all seasons.
私は全ての季節の中で夏が一番好きです。
Which do you like better, rice or bread?
ごはんとパンではどちらのほうが好きですか。
What fruit do you like the best?
あなたは何の果物が一番好きですか。
≒ What is your favorite fruit?
あなたの一番好きな果物は何ですか。
【考察】the の省略について考えよう。
中学校で「副詞の最上級には the をつけてもつけなくてもよい。」と教わっているかと思います。余計な情報で頭が混乱すると思われる方は。ここは読み飛ばしてください。常に the をつけていれば中学での学習上は問題ありません。
S V C(形)
見える名詞、見えない名詞の存在がtheを引き寄せているとすれば、その場合は the が必要となりますが、直上3文目のように完全に形容詞と考えている時はtheは必要ないはずですね。ことさら副詞の最上級である場合には the は必要ありませんね。
(そもそも副詞は名詞を修飾しないのだから。)
まとめ
中学の教科書では better – the best 以外も巻末に掲載があり、上の表にも載せましたが、中心はやはり better – the best です。これをまず全力でマスターしましょう。
「副詞の最上級は the を省略してもよい」というお話も長々と書いてしまいましたが、そのことについて何故なのかが問われることはありません。
「混乱しそうだ」と思ったら、読まなかったと思うようにしてくださいね。