中3

仮定法 (中学)

導入

2021年度の教科書改訂により、中学においても「仮定法」を学習することになりました。

仮定法とは「現実とは異なることを仮定する」用法です。

中学の内容は wish と if を使って表現していきます。

頑張って勉強していきましょう!

 

仮定法とは

仮定法とは

❶「・・であればよいのに」と現実とは異なる願望を表したり、
❷「(もし)・・であれば~だろう(に)」と現実とは異なることを仮定して言う

ときに使う表現方法をいいます。

Ben
Ben
日本語には敬語がありますが、英語にはありません。(please のように少ないですが丁寧語はあります。)

時制を変えることによって (=現在のことでもあえて過去形を使ったりして) 相手との距離感を作り出すことにより、丁寧さや現在との隔たりを作り出します。

依頼表現で
Can you・・?

↓ 丁寧に依頼

Could you・・?

が良い例です。

could は can の過去形ですが、この場合は過去時制を表しているわけではありません。
(文意によって、もちろん過去時制を表すときもあります。)

今から学習する「仮定法」も「過去形」を使っていきます。
そうすることで「現実にはありえない事柄」について表現することができるようになるのです。

ミケ
ミケ
それじゃあ具体的に見ていこうか

中学で学ぶ2つの形

I wish (that) ・・

「・・であればよいのに」現実とは異なる願望を表すときは次のように表します。

I wish(that) + S+ were

I wish(that) + S+ (助)動詞の過去形 + 動詞の原形

*動詞がbe動詞の場合、主語(S)の人称にかかわらず、wereを使います。

あらかじめ知っておきたい「助動詞の本質」

助動詞の本質 ⇒話者の気持ちを表す品詞」である。

特に仮定法では、助動詞を過去形にすることにより、「非現実的な仮定の話であるよ」と、現実と識別させ、そこに話者の気持ちを織り込ませます。

また、仮定法でなくても、丁寧さを出したり、ニュアンスを弱めたりするために使われます。

勘違いしてしまいそうなこと

  助動詞の過去形は過去時制をあらわしている。

 

ただし、例外があります

could not  =  couldn’t

これは過去に、実際にすることができなかったことを表します。

助動詞は本動詞だけでは表せない意味を付加しているので、平叙文において、助動詞の次には必ず本動詞がくる。この場合、本動詞は必ず原形をとる。

助動詞 + 動詞の原形

絶対に崩れない黄金コンビ!

現実  I can’t go to school.
 私は学校へ行くことができません。
願望  I wish I could go to school.

 学校へ行くことができればいいのになあ。

 *助動詞のあとの動詞は常に原形

現実  I don’t have a computer.
 私はコンピューターを持っていない。
願望  I wish I had a computer.
 私にコンピューターがあったらなあ。
願望  I wish I were with you now.
 今あなたと一緒にいられればなあ。
願望  I wish there were no discrimination in the world.
 世の中に差別がなければいいのに。
願望

 I wish it were sunny today.
今日晴れていればなあ。

同じ願望でも実現性があるもの

I hope I can win the next match.
次の試合に勝てたらいいな。

if

「(もし)・・であれば~(する)だろう(に)」現実とは異なることを言うときは、ifを用いた仮定法で表します。

If + S’ + were ・・,  S + 助動詞の過去形 + 動詞の原形

     または

 (助)動詞の過去形+動詞の原形

ありえる仮定 If it is sunny tomorrow, I will go on a picnic.
*時・条件を表す副詞節では未来のことでも現在形
もし明日晴れなら、ピクニックにいくでしょう。
ありえない仮定  If it were sunny today, I would go on a picnic.
 もし今日晴れていたら、ピクニックに行っただろうに。
ありえない仮定  If I were you, I would ask my family for help.
 もし私があなたなら、家族に助けを求めるでしょう。
ありえる仮定 If you buy a computer, you can surf the internet.
もしあなたがコンピューターを買うのなら、あなたはネットサーフィンをすることができます。
ありえない仮定 If you had a computer now, you could surf the internet.
もし今あなたがコンピューターを持っていれば、あなたはネットサーフィンをすることがでるのになあ。

まとめ

仮定法はあり得ない仮定を表現する方法で、動詞あるいは助動詞を過去形にすることにより、現在と距離感をつくることにより表現します。このことが理解できれば覚えやすいと思います。

思考過程は高度になりますので、繰り返し問題を解き、マスターしてください。

ABOUT ME
Benタロサ
サラリーマンを経て、小さな学習塾を開校。英語は日常触れる機会が少ない生徒にとっては、地道な努力が必要とされる教科だと思います。せっかく勉強してもすぐに忘れてしまうことになりかねません。少しでもお役にたてるように、わかりやすさを心掛けて記事を書いていきます。内容はアットランダムな順番になります。少しずつの積み重ねで、ゆくゆくは分厚いサイトになればと夢見ています。