高校

bore 退屈させる

まず、問題からやってみましょう

次の文を訳しなさい。
❶ He is really bored.
❷ He is really boring.

問題文(再掲)とは次の通りです。

❶ He is really bored.
彼は本当に退屈している。
「退屈させること」を「されている」→ 退屈している

❷ He is really boring.
彼は本当に退屈させる(ヤツだ)。
boringの後ろにmanを補ってみる

❷の訳を「✖彼は本当に退屈している(ところだ)」とした人はいませんか?

日本語感覚に合いそうなので、ついついやりがちなミスです。

(正解した人はここまででも大丈夫だと思います。)

——————–

深掘りにお付き合いしていただける方は読み進んでください。

Ben
Ben
まず、❷正解 のように訳すプロセスを今から考察していくことにしましょう。

 

はじめに boreの意味 を正確に把握すること

bore ; (他V) 「~を退屈させる」と訳します。 感情動詞

他動詞ですので目的語をとります。そしてさらに言うと、「人」が目的語となります。

つまり

bore + 人 (人)を退屈させる」です。

また、

感情動詞
~ed(過去分詞) 
~ing(現在分詞)の形をした

2種類の形容詞を持っています。

bore の場合は次の通り。

形容詞 bored 過去分詞形 退屈した
boring 現在分詞形 退屈な(させる)

②の訳し方の考察開始

問題文再掲 ❷ He is really boring.

■この文に使われている「boring」be動詞 is と組んだ現在進行形か(=動詞か)?

[答え]現在進行形(=動詞)ではない

[理由]

① boringに続く目的語(人)が無いから
②(実はルールとして、「状態」を表す「感情動詞」には「進行形はありません」。この面からも進行形ではないと言えますね。)

[では何?]

↓動詞でないのであれ


形容詞のing形 の方である

( 「is」 という「SVC第2文型を作る動詞」が使ってあるから
→「形容詞」である
と判断してもよい。)

ここまで来れば「彼は本当に退屈させる(ヤツだ)。] という訳に辿り着けるかと思います。

Ben
Ben
次の考察ですが、結論を先に言っておきます。

感情動詞からくる2つの 分詞形容詞 の担当ですが、原則は次のようになります。

人 is -ed
モノ is -ing

❷の文に使われているboring は例外です。
(主語はHeでした。)

例外ですが、よく出題されるので覚えましょう、ということです。

さらに深掘りして 一般ルール を見つける

感情動詞 + (人)

人(目的語)を主語にした受身文をつくる

He bored me.
 S     V     O(人)
彼は私を退屈にさせた。

↓受動態へ

I was bored (by him).
S   V    C (過去分詞=形容詞)
私は(彼に)退屈した。

—————
もう一つ

This book bored me.
  S        V     O(人)
この本は私を退屈にさせた。

↓受動態へ

I was bored (by this book).
S   V    C (過去分詞=形容詞)
私は(この本によって)退屈した。

人が主語 → ed形の形容詞

(受動態にすると) 目的語だった 人 が主語になり

S + be ~ed

この形 (be ~ed) は

 受身と見れるし、
形容詞(=補語)  ともとれますが

ここでは

→ 簡潔に be+形容詞の SVC第2文型 と解しても大丈夫です。

これはコインの裏表のような関係です。

次に、モノを主語にしたSVCの文を作り、比較してみる

This is an interesting book.
  S   V         C(形+名)

(✖interested book とは言わない )

↓bookを主語に移動させると

This book is interesting.
     S       V   C(形)

モノが主語 → ing形の形容詞

導かれた「感情を表す分詞(形容詞)の使い分け(ルール)」

SVC: 主語 と C(補語=分詞)の関係

主語S V 分詞C  
  ed 過去分詞
モノ   ing 現在分詞

*[形]boringは人が主語のときも成立しますので、この表にまとめたルールの例外として覚えておきましょう <出る!>
これについては、次項に説明入れておきます。

しゅん
しゅん
あ~、先生ちょっと長いです。
トラ
トラ
頑張れニャ

文❷に戻り、上記使い分け(ルール)を検証してみる

boringの後ろにmanという名詞をいれてみると

He is a boring man.

(The man=)He is boring.  ← ❷文(reallyは除外してある)
*結局これは、先ほど発見した一般ルールの例外(主語が人だが、ing形の形容詞で成立する感情形容詞)となります。

(言語は生きものですので、例外は普通に生じますね。)

まとめ

感情動詞は分詞と絡めて、よく出題されますので、十分トレーニングしておきましょう。

例外も押さえておきましょう。

ABOUT ME
Benタロサ
サラリーマンを経て、小さな学習塾を開校。英語は日常触れる機会が少ない生徒にとっては、地道な努力が必要とされる教科だと思います。せっかく勉強してもすぐに忘れてしまうことになりかねません。少しでもお役にたてるように、わかりやすさを心掛けて記事を書いていきます。内容はアットランダムな順番になります。少しずつの積み重ねで、ゆくゆくは分厚いサイトになればと夢見ています。