第5文型の⦅+to do⦆形=to 不定詞
そして、その中でも目的語の次が⦅to+do⦆をとる動詞を見ていこう。
別の言い方をすると、補語(C)が⦅to+do⦆形となる動詞とも言えるね。
<表1>
強制度 | S+ | 中学時代 (V) | + | O | + | (C:補語) |
強 | 主語+ | tell | + | 目的語 | + | to do (to 不定詞) |
↕ | ask | |||||
弱 | want |
+
<表2>
許す | allow | ||||
強 | 命令 | tell | warn | order | enable |
↕ | 要求 | ask | recommend | advise | cause |
弱 | 願望 | want | wish | expect * |
言語は生き物です。使われ続けて「論理的な規則が出来上がる」ことがあるかと思うと、一つひとつ とにかく個別に覚える必要のあるものもあります。
今回の⦅+ to do⦆の形をとるものは、ある程度の傾向でまとめることができます。
【 上記2表の説明 】
【<表1>について】
中学時代に「want(欲しい)」「ask(依頼する)」「tell(話す)」という基本動詞を学習しました。
「イメージ」は順番に「願望」「要求」「命令」で、表では下から上へ向かう配列にしてあります。
「願望」=話者の気持ちの中にとどめる。
「要求」=気持ちの中にとどめきれず、ちょっと要求してみる。
「命令」=必ずさせたいので、相手の行動を指定する。
【<表2>について】
<表1>の配列を基軸にして、横に似たイメージの動詞を並べています。
一番上の「許す」は、命令を超越して「許す」=相手の気持ちを尊重して許す(allow)というイメージで表2の当該位置へ配置しました。
次の段で例文を掲載しています。
必ずしも、そこに掲載した例文でなくてもよいので、お気に入りの例文を作り、頭に定着するまで暗記を繰り返しましょう。
「使役動詞」と「知覚動詞」です。
これらの動詞は目的語(O)の次は「原形不定詞」か「過去分詞」となります。
こちらは、またの機会に学習することとします。
とりあえず、S+V+O+Cの「補語(C)となる部分の形は⦅to do⦆だけではない」ことがわかれば今日はOKです。
使役度 | S+ | 使役動詞 (V) | + | O | + | V’ (C:補語) |
強 | 主語+ | make | + | 目的語 | + | ・原形不定詞 ・過去分詞 |
↕ | have | |||||
弱 | let |
S+ | 知覚動詞 (V) | + | O | + | V’ (C:補語) | |
主語+ | see | 同 上 | ||||
feel | ||||||
など |
第5文型(S+V+O+C)の特徴
第5文型( S+V+O+C )
OとCの関係が意味的に考えた場合、次のようになります。
O=意味上の主語
C(to do)=意味上の主語にとっての動詞的意味
又は
O=C
We named our dog Kuro.
私たちは私たちの犬をクロと名付けた。
our dog = Kuro
S+V+O+⦅to do⦆の例文
① I want you to tell the truth.
私はあなたに真実を話して欲しい。
I want that you tell the truth.
that[節]はとることはできない。
② I asked them to come dinner.
私は彼らに夕食にくるよう頼みました。
= I asked that they (should) come to dinner.
③The doctor told her to stay home.
その医者は彼女に家にいるように言った。
=The doctor told that she should stay home.
④I wish you to meet Jone.
私はあなたにジョンと会ってほしい。
⑤I’d recommend you to visit the museum.
私はその美術館を訪れるようお勧めしたい。
⑥The teacher warned his students not to speak to strangers.
先生は生徒に見知らぬ人に話しかけないようにと注意した。
(しばしば否定形で使われる。toの前にnotを置くことに注意。)
⑦we expect our students to come to school at 8.30a.m.
私たちは生徒たちが午前8時30分に登校することを期待している。
(*先の表2では日本語感覚(expect=期待する)で「願望」に分類したが、実は英語では非常に強制力の強い表現である。)
⑧He advised the kids to play indoors.
彼は子共たちに屋内で遊ぶように言った。
⑨The icy street caused the cars to skid.
凍った通りは車が滑ることを引き起こした。(直訳)
⑩The police ordered me to put up my hands.
警察は私に手を上げろと命令した。
⑪The bypass enabled the traffic to flow smoothly.
そのバイパスは交通が流れがよくなるようにした。(直訳)
⑫Dad allowed me to use his car.
パパは私に彼の車を使うのを許してくれた。
時間軸上のイメージ
時間軸を意識して次の2文を比較してみよう。
❶ I heard my name mentioned.
私は自分の名前が呼ばれるのを聞いた。
呼ばれた
↑
名前
↓
聞いた
「呼ばれた」「聞いた」が同時に起きています。
❷ Please allow me to introduce myself.
どうか私に自己紹介をさせてください。
許されたら → 自己紹介する
まず、許されて、次に自己紹介へと移っていく感じがしますね。
「目的語 + to do 」の時間的イメージはつかめましたか?
まとめ
今回は第5文型( S+V+O+C )の「目的語 + to do 」 の形をとる動詞を見てきました。
別の形をとる第5文型もあり(使役動詞や知覚動詞なんかがありましたね。)「目的語 + to do 」の形が唯一の形というわけではありませんでした。
「目的語 + to do 」の形をとる動詞は、一つ一つ覚えていかなければなりませんが、中学時代に習った「want」「ask」「tell」を基軸に、上の<表1><表2>のように覚えれば記憶に残っていくと思います。
あと、意識すべきは、第5文型SVOCの「O」と「C」の関係が「意味上の主語」「動詞」の関係 又は O=C の関係になること。
そして、時間軸上のイメージも思い出すようにしてください。
例文で何度も確認してみましょう。